グルメ検索

エリアから探す

ジャンルから探す

目的・特徴から探す

グルメ以外の検索

HOME > 私的・すてき人一覧 > 森内 勢子さん

私的・すてき人

悩んでいる人にこそ、無添加の素晴らしさを知ってほしい

File.167

無添加石けん「心寿」代表

もりうち せいこ

森内 勢子さん [大阪府和泉市在住]

公式サイト: https://ameblo.jp/shinjusavon/

プロフィール

1978年 和泉市出身
1997年 羽衣学園高等学校卒業
2015年 無添加石けんを手作りし始める
2017年 「心寿」として開発した日本酒石けんが市の「いずみブランド」に。さらに「ふるさと納税」の謝礼品にも選定。 現在泉州を中心に石けんの手作り教室を開催している。 「ハンドメイド石けん協会」ジュニアソーパー

主婦だからこそ生まれる発想やアイデアがある。
 
当時薬の副作用で肌が荒れ、かゆみに苦しんでいた夫のために何かできることはないか…そんな思いから、ストーリーは始まったといってもいい。
乾燥肌で悩み続けてきた自分のためにも、家族のためにも「肌が喜ぶような石けんを作りたい!」とチャレンジした、100パーセント無添加、天然素材の良さだけを凝縮させた石けん。
 
日本酒、はちみつ、紫根…ユニークな素材とコラボさせた、体にやさしいその石けんは次第に人気を呼び、肌に悩む女性を中心にファンを増やし続ける。
 
家族のためにと作ったひとつの石けん――それが4年経った今多くの人から愛されるブランドになったのだ。
 
 

地場産の素材への強い思い

乾燥肌の人間にとって、何で肌を洗うかは結構悩む。何社ものボディソープを買っては試し、CMを見てはネットで注文してみる。だが「これぞ!」というアタリには、なかなかめぐりあえない。仕方ないので、なんとかカサカサをごまかすためにローションやら、クリームを塗りまくることになる。
 
「私もそうだったんです。昔から肌が弱くて、すぐかぶれる、かゆくなる。皮膚科に行けばくれるのはステロイド軟こうばかり。何を使ってもあわなくて、どうにかしたいとずっと思い続けてたんです」
 
そんなある日知り合いに、手作りの石けんをもらったことから彼女の人生は大きく動き出すことになる。
「使ってみたらそれが、スゴく良かったんですよ。石けんなんてガサガサになるんちゃうん?って思ってたんですけど、それが全然違う。洗った後も何もつけなくてもしっとり。こんないいものあったんやってビックリ!」
 
普通はそこで「この石けんがお気に入り」となるのだが彼女は違った。「こんな石けんを自分の手で作りたい!って思ってしまったんです」
「ひらめいたら突き進むタイプ」の彼女、さっそく手作り石けんの教室に駆けこんだ。
 
ちょうどその頃、闘病中のご主人が抗がん剤治療の副作用で肌がボロボロになり、かゆみで夜も眠れない日々が続いていた。
「なんとかしてあげたくて、私が作った石けんをすすめたんです。そしたら今までアトピーのようにかゆかったのが、うそのように落ち着いてきて。ドンドンよくなっていくのが私もうれしくて仕方なかった」
 
「違うオイルを使えばもっとしっとりするかも、症状がよくなるかも」とさまざまな素材を取り寄せては、まるで科学実験さながらにレシピを試行錯誤する毎日が始まった。
 
子育てや介護施設での仕事をこなしながら、泉州の酒蔵から仕入れた地酒や米麹を使った石けん、稀少な白ぬかを使った石けん…と次々ユニークな新作を生み出していく。地場産のものを使いたいという強い思いから、泉州発の素材とのコラボも多く、それが和泉を代表する「いずみブランド」として選ばれるきっかけにもつながっていった。
 
 

オンリーワンの石けんを作る楽しさ

製品はすべて「コールドプロセス製法」。防腐剤、香料、鉱物油などの添加物を一切使わず、余分な熱を加えずにつくるため、天然の保湿成分を最大限に引き出せる。
だが1ヶ月以上もの間熟成させねばならず、完成までにかなりの手間と時間がかかるのだという。
 
「敏感肌や乾燥で悩んでいるたくさんの人に、ぜひ使ってもらいたい。しっとり感を実感してもらいたい」との思いから製品化してみると、徐々に各地から注文が舞いこむように。「一度使ったら、もうこれしか使われへん」という女性ファンもいて、リピーターは日ごとに増え続ける。
 
だが思えば、この石けんの最大のファンは今は亡きご主人だった。
新作ができるたびに大喜びし、いちばんに使ってはそのしっとり感に笑顔をみせた。
入院した時でさえ、看護師たちに「すごくいいから使ってみて」と配って歩いていた。
 
「彼がいたからこそ、効能やオイルの成分を必死で勉強したし、無添加にこだわってこれたんやと思うんです」
 
カフェで開催している「毎月コトナル石けん教室」では、毎回どくだみ、紫根…とさまざまな素材を使って、アイデアいっぱいのオリジナルの石けんをつくる。ランチもついて3500円という気軽さがウケて、毎回アッという間に満員になってしまうのだという。
 
「自由にカスタマイズできるのが楽しいところなんです。夏やからメンソール入れたいとか、さっぱりしたいからアボガド入れようとか。香りも好きなアロマを選んで、肌や気分に合わせてオンリーワンの石けんを作れるのがいいでしょ」
 
たかが石けん、されどせっけん…肌が変わればきっと人生も変わるに違いない。
 
「これからも手作り石けんの楽しさや、無添加の素晴らしさを伝えていきたい。もっともっとたくさんの人に、魅力を知ってもらいたいんです」
 
 

2019/6/13 取材・文/花井奈穂子 写真/ 小田原大輔