私的・すてき人

占いは人を幸せにするためのもの。
誰かを笑顔にできる、それが最高の喜び!

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「占いのResh」代表  元「ミス・インターナショナル」日本代表

うえの じゅんこ

上野 順子さん [大阪府堺市在住]

公式サイト: http://resh-forune.jimdo.com/

プロフィール

1984年 大谷女子大学在学中に「ミス・インターナショナル日本代表」に選ばれ、続く世界大会ではファイナル15入賞
2007年 化粧品会社に就職
2010年 東明学院で手相学、算命学を学ぶ。 卒業後は同校の講師として教壇に立つかたわら、鑑定士として7000人以上もの経験を積む
2012年 「占いのResh」として独立 
2013年 ネット書籍「モテる男の手相術」出版  「NPO法人 婚活支援の会」会長理事も務める

自分が輝ける場所はどこだろう――いつもそう思いながら生きてきた。

 

20歳で「ミス・インターナショナル」日本代表に選ばれるという、またとないビッグチャンスを手にした時も、心をよぎったのは“カラッポ”の自分…
「こんなのただのラッキーにすぎないって思っちゃったんですね。自分のなかにコレだ!と自慢できるものもなく、努力で築いてきた土台もない。このまま東京にいてもダメだなって」

 

“自分らしく生きる”道を探そう――そこからさまざまなチャレンジと挫折を経て、ついに出会ったのは、意外にも“占い”という世界!

 

「勉強すればするほど、ここが私の場所だと思えるようになったんです。鑑定に来られる人はたいてい疲れていたり、悩んでいたり…そんな時、『大丈夫、あなたにはこんな才能がある、いいところがある』――そうヒントを出してあげられるのは鑑定士だからこそ。誰かを元気にできる、笑顔にできる…それが今のわたしにとって最高のやりがいなんです」

思ってもいなかった日本代表

大輪の花が咲いたような華やかな容姿とは裏腹に、人前ではうまくしゃべれない、緊張しいの“あがり症”…それが学生時代の彼女だった。

 

「なんとかそれを克服したいと思って、自分への肝だめしみたいなつもりで応募したのがミス・インターナショナルだったんです。もちろん、選ばれるわけないって思ってたし」

 

ところが近畿大会、全国大会予選を、あれよあれよという間に勝ち上がり、2000人を超す応募者の中から見事栄冠を手にしてしまう。

 

「一番ビックリしたのは私自身!しかも活動のために、1年半も東京で暮らさなきゃいけないと聞いて、アセッて思わず『無理です、大学を卒業したいから帰ります』っていっちゃったの(笑)」

 

とはいえ、思ってもみない日本代表という看板をしょって、活動はスタートした。撮影会、サイン会、PRイベント…と国内外で活動をしながら、翌年開かれた世界大会にも出場。見事ファイナル15入賞も果たす。

 

さあ、ここから―――誰もがうらやむ華やかな世界への扉は開いていたはずだった。
モデル、芸能界、広告業界… 進もうと思えばどこへでも行ける“プラチナチケット”が手のなかにあったのだから。
だが彼女の出した答えは、「大阪に戻る」だった。

 

「事務所のマネージャーさんに、これからどうする?っていわれた時、私には何にも無いことに気がついたの。たまたま選ばれただけで、私には自慢できるものがなんにもない…そんな私が芸能界なんて入っても仕方ないって」

 

それに加え、東京という場所がなぜかシックリこない。
「大阪のフレンドリーな感じ、ノリのよさが東京にはなくて。食事も合わないし、やっぱり私、大阪人なんやぁ~って(笑)」

 

やっと見つけた居場所

こうして大阪に戻った彼女は、自分が誇れる何かを探して奮闘し始める。

 

家業でもある美容師としての経験を積んだり、就職してOLになったことも。
いつも仕事は順調だったが「このまま続けて私に何が残るんだろう」との思いはぬぐえず、次のやりがいを探す日々…
一方でその長身を生かせる社交ダンスにも挑戦。「どうせやるなら世界に立ちたい」との思いから、本場イギリスへの留学を考えたが、結婚によってその夢もついえる。

 

自分を生かせる道はいったいどこにあるんだろう、自分の心が求めるものは何なんだろう…

 

切実に居場所を求めてさまよう彼女が、ふと入った本屋で手にしたのが、占い鑑定士・高山東明氏の著書だった。
インスピレーションに導かれるまま、さっそく彼の経営する占いの店「東明館」に足を運ぶ。
「そこでズバッと言いあてられたんです。あなた、なんでそんなに弱くなってるの?って。あなたはもっと自信を持って強く生きる人でしょ、迷ってたらダメよって」

 

自分らしく生きることの大切さ、長所を伸ばすこと、そして誰かの役に立つことの素晴らしさ。古くからある手相に独自の人間学をプラスし、人の幸福や成功をサポートしていこうという手相学に感銘を受けた彼女は、さっそく東明学院に入学、勉強を始めた。

 

「学べば学ぶほど、自分の人生がわかってくる。今までの自分はこうだったのか、これからもっと自分らしさを生かすにはどこに進めばいいのか…やっとここに私の場所を見つけたと思いました」

 

卒業後は同学院の講師として教壇に立ち、7000以上もの鑑定をこなしてきた。
そして昨年独立。算命学、手相学、風水学、タロットでの鑑定をしながら、各地でセミナーも開催する。

 

「手相を見ればその人の過去や未来、長所などがすべてが見える。だから幸せになるヒントがあげられるわけです。鑑定に来た時、暗く沈んでいた人の目の輝きが変わってくるし、笑顔が生まれてくる。最後に『元気をもらえました』っていって下さった時が、私にとってなにより幸せなんです」

 

3月には、気弱な男子必見の電子書籍「モテる男の手相術(ゴマブックス)」も出版。ibooks自己啓発部門1位を獲得した。「口ベタな男の人って多いでしょ、でもちょっと手相を知ってるだけで、女子にモテるじゃない?人気が出ること間違いなし!(笑)」

 

そして今さらにひとつの夢がある。再生因子によるアンチエイジングを広めたいということ。「占いに来られる人はほとんど女性。だから心だけでなく今度は肌にも若返りという、夢を贈れたらいいなと思ってるんです」

<2013/7/15 取材・文/花井奈穂子 写真/ 小田原大輔>