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私的・すてき人

もう一度、駅前留学の輪を!

File.038

英会話教室「Gテック」代表 ※現在「Giテック」に名称変更

いだ たかし

井田 隆士さん [大阪府阪南市在住]

公式サイト: https://gitecenglish.jp/

プロフィール

1963年 阪南市出身 関西大学工学部卒業後「日立西部ソフトウエア(現 日立システムアンドサービス)」入社
2000年 家業の合成繊維リサイクル会社「泉製作所」を手伝うことに
2008年 3月泉佐野駅前に、英会話スクール「Gテック」を立ち上げる

「駅前留学を残したい……」
 
昨年10億もの負債を抱えて倒産した英会話スクール「NOVA」。だが、井田さんにとってそこは「人とつながりあえる」特別な“場所”だった。
 
学生、サラリーマン、客室乗務員……国籍や年齢、職業もバラバラの人間が「すべてをポ~ンと跳び越えて友だちになれる」大切な場所。
 
もう1回あの教室を再開しよやないか!――“NOVA友”や、行き場を失くした外人講師たちの思いを追い風に、彼の挑戦が始まった―― 。
 
 

講師の救援から生まれた“夢”

「職場を失くした外人講師が、住宅ローンを抱えて困ってるらしい」
“NOVA友”からそんな相談を受けたのが、昨年の冬。
 
10月に倒産、それを一手に引き継いだ会社「ジー エデュケーション」は900あった教室を160以下に縮小し、井田さんが5年間通っていた泉佐野校も当然のように閉鎖に。結果あぶれた講師たちは行き場を失った。
 
そんな講師を救済すべく、とりあえず知り合いが開く演歌教室のスタジオを借り数十人の生徒を集めて再開。だが「同じやるんなら本格的に、講師や仲間が帰ってこれる学校にしたい…」との思いは深まるばかり。
 
「じゃあNOVAの、思い出の教室をもう一度借りられへんやろか…」
ビルのオーナーに相談するとソク「OK!」の返事。
 
同校が残していった機材の所有権がオーナーに移っていたこともあって、すべて半額以下の値段で譲ってもらい、さらに3月の開校までは「家賃もいらん。なんでも協力するから」。大いなる味方を得て“夢”は大きく動き出した。

睡眠時間3時間、でも最高に楽しい

実はスクール名「Gテック」の“G”は、若くして亡くなったかつての部下の頭文字なんだとか。
 
「いいヤツやったんですよ。当時の彼のアイデアをたくさん使わせてもらってるのでGテック。つまりGさんのテクノロジーの結集ってことで…」。
 
さらに経営のノウハウを教えてくれた友人Gavinさんへの思いもこめてつけたネーミング。そんなさりげない優しさが人の心を捕らえるのか、立ち上げを聞いてたくさんの友人や講師たちが駆けつけてきた。
 
「システム作りやったら手伝うで」「託児ルームを手伝いたい」…さらに弟さんの友人の印刷屋さんや看板屋さんの応援も。たくさんのネットワークに後押しされてフル回転の準備が始まった。
 
彼自身、もとはIT畑のサラリーマン。事業を立ち上げたり、システムを作ったりはお手のもので「久しぶりにもう、メチャクチャ面白いんです!」と水を得た魚だ。
 
家業が終わるのが夜の8時、それからスクールに駆けつけ泊り込むこともしばしばというハードスケジュール。500万円の出費に忙しすぎる毎日……家族に気を遣いつつも「とにかく開校までの1ヶ月、毎日睡眠時間は3時間。クタクタやねんけど楽しくってしょうがないねんなあ・・・」と苦笑い。

そしてついに3月2日開校、船は大海原へと漕ぎ出した。
「原価ギリギリ、値段もNOVAよりリーズナブルに!」とはいうものの、3人の講師と経費を考えると最低120人は生徒を集めなければならない。
 
「とにかく生きてきた45年の人脈をフル活用!全力疾走です」
 
順調に進めば、次の夢はスクールのフランチャイズ化。
「NOVAの教室が手付かずで残ってるとこも多いはず。ウチをモデルケースにみんなが集える英会話の教室が増えてくれたら…」。
まだまだ挑戦は続きそうだ。
 
 

2008/03/04 取材・文/花井奈穂子 写真/ 小田原大輔