私的・すてき人

人によろこんでもらえる、それが最高の幸せ!

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絵てがみ・カードアート作家

まえかわ なおこ

前河 直子さん [大阪府泉佐野市在住]

公式サイト: http://qpbiyori.exblog.jp/

プロフィール

1965年 高石市出身 「鳳 ドレスメーカー女学院」卒業
1998年 結婚後カルチャー教室で働くうち、絵手紙に出会う。
      広島・筆の里工房主催の「ありがとうのちょっと大きな絵手紙大賞」でも1万点もの中から特別賞を受賞。そのアイデアあふれた作風が人気に。現在老人介護施設を含む8ヶ所で講師を担当

私は常々“好奇心”こそ、人生の原動力だと思っている。
そして「心が動いた時こそチャンス!」という彼女はまさに“好奇心”の人。
「変わったコトするのがスキ!」という彼女の作品は、花火の絵にほんとの線香花火を貼りつけてしまったり、消しゴムはんこを押したりとアイデアいっぱい。
呼び名も『ゆーもあーと』。その型にはまらない面白さは彼女の性格ソノモノなのかも…。

偶然の出会いで“一目惚れ”

「手紙を送った人によろこんでもらえる。これが最高に嬉しい!」
1枚の小さなハガキに描く心の色。その楽しさにハマッたのはほんとに偶然だった。
10年前カルチャー教室で、陶器に絵を描く「ポタリーペインティング」を受け持つことになった。
そのためのデザインを探していて、たまたま出会ったのがこの絵手紙。
面白そう……と公民館の講座に参加してみると、これがまさに衝撃の出会い。
「アッ、見つけた!私のやりたかったんはコレや!」と一目惚れ。
一年後にはなんと講師になっていた。

どんなに一生懸命描いても、ポストインしたら消えてしまう。
だから手元には、ほとんど作品が残らない。
だがそのハガキは、相手の心に幸せを運んだり、元気や勇気を与えたり、言葉では現せない“何か”を残していく。

「普段いえないことも、手紙やったら素直にいえる。描くのも楽しい、相手が笑顔になってくれるのも楽しい。そして今度は帰ってくる手紙がまた嬉しい。こうやって人の輪がドンドン広がっていくのが最高なんです」

インターネットやメールの便利さの影で、失っていく本当のふれあいや、思いやり。
面倒だったりスマートじゃなかったりするけれど、“体温”が感じられる絵手紙が今また人気を呼んでいるのもうなづける。

好奇心のゆくえ

さて、彼女の“好奇心”はこれからどこへ向かうのか――
「エッ!て思うようなとこ、普通ではムリというとこで展示会や講習をしたいんです」

例えば2年前。倒産した水間鉄道が「会社更生法」の適用で再開した時も、貝塚郵便局や泉州の絵手紙仲間、貝塚FM放送局がひとつになって9日間のイベントを行った。
貝塚から水間を結ぶ電車の吊り広告をとっぱらい、400点近い絵手紙のポスターやハガキで埋め尽くしたのだ。題して「絵手紙列車」。

「地元を盛りあげよう!というみんなの気持ちが実現させたイベント。絵手紙でたくさんの人が喜んでくれたり、みんながひとつになれたり。そしてなによりも絵手紙仲間の協力が嬉しかった!こんなオモシロイことをいっぱいやりたいんです」

また泉州はタオル製品を送り出してきた「タオルのまち」。これまた地元活性のために泉佐野緑化協会が行っている「タオル筆の絵手紙コンクール」にもスタッフとして参加。絵手紙を通じて、何かを発信したいという思いがそこにはある。

「例えば病院で教えてみたいなあ。で、できあがった作品を展示できたらいろんな人の励みになるじゃないですか。あと動物園で象を見ながら一緒に書いたり、それを飾ったりとか…」
絵手紙というひとつのキーワードから、どんなオモロイことをやってくれるのか、これからちょっと楽しみだ。

2008/06/05 取材・文/花井奈穂子 撮影/小田原大輔